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愛の重さ
チョコレートトリュフ
バレンタインデーにもらったチョコは愛情の証しなのだろうが、
いざ食べるとなればカロリーを考えて躊躇せざるを得ない。

しかし、よく知られているように
チョコレートのの脂肪分であるカカオバターは消化吸収されにくく、
普通の油脂に比べておよそ70%ほどしか体内に取り込まれることはない。

さらにカカオバターには悪玉コレステロールを減らす効果もあり、
適量を食べている限りは健康にとっていい食物とも言える。


油脂のカロリーはその成分に関らず一定で、1gあたりおよそ9kcalである。
これはバターのような脂でもサラダオイルのような油でもまったく同じ。
バターには牛乳由来の蛋白質や水分も含まれているので、
どちらかと言えばバターの方が低カロリーであるとも言える。

また、近ごろでは”ダイエットオイル”なる、
通常の油脂とは異なる構造を持つ油も登場しているが、
こちらもカロリーに関しては1gあたり9kcalと同じ。

では何がダイエットなのかと言えば、
普通の油脂が体内で中性脂肪化しやすいのに対し、
ダイエットオイルでは中性脂肪として貯えられずに
肝臓で即エネルギーとなってしまうことにある。

また、摂取した油脂をエネルギーに変える助けになるのが
唐辛子などに含まれる”カプサイシン”。

こうして脂肪を燃えやすい形にすることで太りにくくすることができる。


太らない脂肪としては別のアプローチもある。
体内で消化吸収されなければ良い。(単純明快

消化吸収されない油脂の代表格はロウ(ワックス)分だろう。
蜜蝋や一部の深海魚に含まれるロウ分は消化器を素通りしてしまう。
また、油が酸化してできる脂肪酸エステルは消化器内で固形化してしまい吸収されにくい。

そして極め付けはP&Gが開発した”オレストラ”。

これはショ糖に脂肪酸を合成して作られた人工物で、
油そっくりの食感・味を持ちながら体内で消化吸収されない。
これを用いたオイルフリーのポテトチップが既に商品化されていると聞く。


さて、これらの消化吸収されない油(と似たようなもの)はどこへ行くのか。
当然のことながら、体内で吸収されないものはそのまま排泄されるだけである。

深海魚の一種あぶらそこむつは食べ過ぎれば下痢を起こす有害魚に指定されているし、
油と酸を一緒に摂取すれば消化不良を起こすのは鰻と梅干しの食べ合わせにある通り。
オレストラとて同様に下痢の副作用が報告されている。

こうして見るとチョコレートを食べ過ぎてもお腹を壊しそうな気がしないでもない。
愛とは胃にもたれるものだったようだ。
 

何かが健康にいいと言われて飛びつくのは現代人の性だが、
愛情と同様、ほどほどにしておいた方が一番我が身のためになりそうである。


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2001/02/17 update