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タルトを極める
プルーンのタルトレット
前回のエッセイでタルトが本来は皿そのもののことだと書いた。
陶器の皿では食べるわけにはいかないが、
サブレやパイ生地で作った台ならそのまま食べられるし何より美味しい。

今回はそんなタルトの台について。


タルトの台には様々な種類の生地が使われている。

主に、
折り込みパイと呼ばれるパート・フィユテ、
練りパイ、もしくはアメリカンパイとも言われるパート・ブリゼ、
バターを切り込んで作り、割と固めに仕上がるパート・シュクレ、
クッキー生地に似たパート・サブレなどがある。

私のページで取り上げているのはほとんどがパート・サブレ。
しかもこれを通常のように砂糖とバターをすり混ぜる方法ではなく、
卵黄と粉砂糖をすり混ぜる方法で作っている。

この生地の利点としては、
比較的水分が少ないために生地に粘りが出にくいこと。
そしてまた、砂糖を溶かして使うので、
砂糖の結晶が残らず、ガリッとした食感が残らないことだろうか。

この生地に使っているのは薄力粉、砂糖、卵黄、卵白、バターの5種類。
次はこれらの材料の意味を考えてみよう。


パート・サブレのベースになるのはもちろん小麦粉。
軽い食感にするためにグルテンの少ない薄力粉を使用する。
生地をまとめる時には多少グルテンが出てしまうのだが、
これは生地を型に敷き込んだ後で30分ほど冷蔵庫で休ませることで解決する。

卵は生地をまとめるための水分として働く。
卵黄を入れることでコクを出し、また空気を含ませて軽く仕上げる。

固く仕上げたい時には卵白を少量配合する。
卵黄はその際の乳化剤としての効果もある。

砂糖は当然甘みをつけるためのものだが、
多めに配合すれば溶けて網状の構造を作り、生地を固くする効果もある。
また、砂糖は焦げて焼き色を付ける。
好みの色に仕上げるのもお望み次第。

最後にバター。
当然風味付けの効果があるが、焼いて溶け出した部分がすき間となり、
あの”サクサク”とした食感を生む元にもなる。


これらの材料を加減することで好みの固さの生地が出来上がる。
火の通りが悪くなるようなフィリングならば空焼きを長くするし、
焼き時間を長くすることで、同じ配合で固さを調節することもできる。

お仕着せのレシピばかりではつまらない。
自分好みのタルト台作りに挑戦しようではないか。

 

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2000/10/07 update