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煮詰めてもジュース
ジュース
今の法律では100%果汁でなければ”ジュース”と呼んではいけないらしい。
でも100%ジュースは結構飲みにくかったりする。
中でも”濃縮果汁還元”と呼ばれるものには特に飲みにくいものが多いようだ。

ジュースはもちろん絞りたてが美味しいに決まっている。
しかし産地ならともかく、絞りたてのジュースを飲むには輸送費が馬鹿にならない。

そこで考え出されたのが果汁にして輸送する方法。
これならば生のフルーツを運ぶよりもかなりコストを減らすことができる。
しかしこれでもまだ物足りなかったのか、業者は新しい輸送法を考え出した。
これが果汁を濃縮すると言うアイデアだ。

産地で絞られた果汁をその場で煮詰めてかさを減らして輸送、
消費地で水分だけを加えて元の濃度に戻す。
こうして”(計算上)100%のジュース”が復活する。
この方法で輸送に関するコストは極限まで抑えられたと言っていい。
自販機で120円で売れるジュースの登場だ。


しかしコストを抑えれば品質が落ちるのは当然の結果で、
出来上がった”濃縮果汁還元100%ジュース”は
元のフレッシュジュースとは別種の味になってしまった。

問題が起きるのは生産地で濃縮するために加熱する時。
この時に揮発しやすい香りの成分は飛び、
高温に弱いいくつかの旨味成分は化学変化を起こし、
結果的に酸味だけが強調された飲みにくい”ジュース”が生まれるわけだ。

120円で売ろうが美味しくないものを買う訳もない。
濃縮果汁単体で売られることはほとんどなくなり
果汁20%や50%の果実飲料の原料として使われるのがほとんどとなった。


以上のような理由で、いささか皮肉なことではあるが、
私としては”ジュース”と銘打たれた飲料はできるだけ避けるようにしていた。
あれだけ成分が変わった商品になぜ同じ名称が付くのか?

ところが最近新しい果実飲料を発見し、これに見事にはまってしまったのだ。

これは凍らせることで水分を取り除く濃縮法で作ってあり、
あえて果汁を50%まで増やしてある。

濃縮果汁で50%ジュースを作ると、どうしても上記の酸味やそれ以外の雑味が表面に出てしまうのだが、
この新しい果実飲料ではその点まったく問題ない。
おそらくは100%まで増やしても濃縮果汁を使っているとは気がつかないのではないだろうか。

成分の変わりやすい天然果汁を半分に抑えたことで、
どうやら商品の均一化にも効果が出ているようだ。


S社の20%ジュースの味も変わってしまったことだし、
これからはK社一本で行かせていただきます。(笑)

どうぞ、いつまでも売り続けてくださいますように。(^^;


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2000/08/12 update