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花も実もあるチョコレート
Chocolate
ぼちぼちバレンタインデーともなると、
お菓子売り場は若い女性で賑やかになってくる。
私も若干違和感を覚えつつチョコレートを買い込み、
ひとつ取り上げてみようか、などと言う気分になった。


チョコレートはカカオ豆から作られているのはご存じの通り。
カカオの樹の幹には花芽が直接つき、一年中開花する。
そしてそのごく一部が結実し、半年かけてラグビーボールのような実となる。

カカオ豆はこの実の中に詰まっている種を発酵・乾燥させたもので、
これをすり潰して砂糖などを加えたものがチョコレートである。



私がよく使うのは富沢商店で手に入る”大東カカオ”の”クーベルチュールスイート”。
手に入るチョコとしては他に、板チョコ、準チョコレート(コーティングチョコ)、ホワイトチョコレートなどがある。

チョコレートは大雑把に言って、カカオの固形分である”カカオマス”、
同じくカカオの油脂”カカオバター”、その他の油脂、それにクリームと砂糖からなっている。

板チョコにはカカオバターの他に別の油脂が含まれており、
これが溶かした時のもったり感の原因になっている。
生地に焼き込んだりガナッシュや生チョコレートには使えるが、
コーティングに使うと厚くなってしまいがち。

準チョコレートにはカカオバターが含まれていない。
カカオバターを奇麗に固形化させるためには厳しい温度管理が必要であり、
この温度管理の手間を省くためにカカオバターの代わりに扱いやすい油脂が配合されている。
生地にもコーティングにも使えるが、風味の点ではかなり落ちる。

ホワイトチョコレートにはカカオマスが含まれていない。
当然カカオバターの比率は高くなり、扱いも普通のチョコレートに比べて難しくなってしまう。
風味もやはり落ちてしまうので、彩りとして使うくらいがいいと思う。



テンパリングの手順と解説についてはcuocaの”クッキングのコツ”が詳しいので
ここでは簡単に手順だけ。

融解(40度〜50度)→再結晶化(27度前後)→不安定な結晶の融解(28度〜32度)

方法によっては最後に粉状のチョコレートを加え、結晶の種とする場合もある。

この手順を守らないと、冷えた時に複数の型の結晶が混在することになり、
結果、表面に白っぽい模様のようなものが浮かびでることになる。
これはブルーム(broom)と呼ばれている。



さて、英語のbroomにはこの場合の”白っぽい粉”以外に”花”と言う意味もある。
チョコレートの花と呼ぶにはあまりに情けない代物。

どうやらチョコレートには花も実もあるようだ。
でも”実”はともかく”花”の方はお目にかかりたくない代物。

チョコレートで咲くのは恋の花だけと願いたいものである


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2000/02/12 update