| アップルパイには紅玉を使うのが王道らしい
あの酸味と香りは他のリンゴでは真似が出来ない。
果肉の固さも調理には最適であると言われている。
でも本当にそうなのか?
今まで何度か紅玉を使ったことがあったのだが、
私にとってはそれほど魅力ある素材とは思えなかったのだ。
先日友人からリンゴを数種類合わせて一箱いただいた。
届いてすぐに一通り食べてみたのだが、
どれも歯ごたえがあって非常に固くしまっていた。
その中には紅玉もあり、早速タルトタタンに仕立ててみた。
香り、歯ごたえ共に文句のないレベル。
なるほど、
これなら”お菓子には紅玉”と言うのもわかるような気がする。
知っての通り私は好きな時に台所を使うことができない。
先のリンゴと一緒に送られて来たメールには
『ボケやすいので早く使った方がいい』とあったので
気にはしていたのだが、
結局しばらく置いておくことになってしまった。
そして1週間後、残っていた紅玉には既に歯ごたえがなかった。
今まで使っていた紅玉はみんなこの状態だったに違いない。
あるケーキ店のご主人に
日本各地で紅玉の木が切り倒されていることを聞いた。
これからは業務用以外には紅玉は出まわらなくなるだろうとのこと。
新鮮な紅玉はさらに手の届かないものになるのだろう。
紅玉のようにボケやすいリンゴもあればボケにくいリンゴもある。
ボケにくいリンゴとしては”ふじ”などがあり、
これなら常温でも一月ぐらいならなんとか保存できる。
我々アマチュアにとっては
”手に入りやすい””いつでも使える”ことが
良い材料としての評価の基準になる。
プロと違って毎日お菓子を作るわけではないのだから、
手に入りやすく買い置きのできる”ふじ”のようなリンゴこそが
お菓子作りに最適ではないかと思っている。
しかし異なる種類のリンゴを同じレシピで作れば
味も異なるのは当然の結果。
レシピの中にはレモンで酸味を加えたり、砂糖の量を減らして
紅玉の味に近づけたりしているものもあるが、
何もイチゴでアップルパイを作る必要はないのだ。
様々な品種のリンゴ自体の持ち味を楽しもうではないか |